紙図面の効率的な管理方法は?データ化でスペースも作業時間も削減!

紙図面の効率的な管理方法は?データ化でスペースも作業時間も削減!

2023年7月27日

本記事では図面の効率的な管理方法として「紙図面の電子化」「図面管理ソフトの使用」「図面の関連性の明確化」の3つのメリットについてご紹介しています。

★rakuCADtraceⓇでは紙図面を図面管理ソフトで使用するための電子化(CADトレース)を代行しています。

あなたの会社ではどのように図面を管理していますか?
rakuCADtraceⓇではまだまだ青焼きや紙で図面を保管している…といったお声をよく聞きます。

そこで今回は「紙図面の効率的な管理方法」について考えていきたいと思います。
紙図面の保管場所や管理の難しさ、使用時の検索のしにくさなどにお困りの方はぜひ読んでみて下さい。

紙図面を効率的に管理する一般的な方法とは?

図面の管理方法は、各企業や組織によって異なりますが、一般的に考えられる「効率的な管理方法」を紹介していきます。

紙図面を電子化する

図面を紙で管理すると、保管スペースの確保の問題や管理・参照が頻雑になることが考えられます。
そのため、電子化することで管理の効率化が期待できます。 具体的にはスキャンしてPDF化するなどです。

メリット

  1. スペースの節約
    紙図面を保管する場合、スペースを取るために広い場所が必要です。電子化することで、図面の保存スペースを減らすことができます。
     
  2. シェアリングの容易化
    紙図面の場合、特に大量枚数持ち運ぼうとする際困難が生じます。紙図面を電子的に保存することで、必要な時に必要な場所から共有することができます。メール添付やクラウドシェアリングサービスを利用して送信することも簡単です。また必要に応じて印刷することもできます。
     
  3. 検索の容易化
    紙図面の場合、必要な図面を検索するのに時間を要します。紙図面を電子化することで、キーワードを使って素早く検索することができます。これにより検索時間を大幅に削減できます。
     
  4. 遠隔作業の利便性の向上
    遠隔で作業をすることが必要な場合、電子化された図面は印刷して送付する必要がなく、電子ファイルとして送信できます。これにより図面の保管場所にいなくても作業を行うことができます。

以上のように、電子化には多くのメリットがあるため、比較的多くの企業や組織が採用しています。

図面管理ソフトを使用する

専用の図面管理ソフト(図面作図ソフト)を利用することで簡単に図面を管理できます。
例えば、AutoCADやRevit、SOLIDWORKSなどがあります。これらのソフトを使用することで、バージョン管理や変更履歴の管理がしやすくなります。

メリット

  1. 効率的な管理
    図面管理ソフトはデータベース機能があるため、図面を一元管理できます。これにより、バージョン管理や変更履歴の管理などをより効率的に行うことができます。
     
  2. 共有性の強化
    図面管理ソフトは、マルチユーザー環境をサポートしている場合が多く、複数の人が同時に図面を編集できるようになっています。これによりチームでの共同作業がよりスムーズに可能になります。
     
  3. 検索の容易化
    図面管理ソフトには、各種の検索機能が搭載されている場合が多いため、必要な図面を簡単に検索できます。例えば、キーワード検索や属性検索、サムネイル検索などです。
     
  4. 図面データの引き継期の容易性
    図面管理ソフトは一般的に、図面データの編集やコピーをできる機能が備わっています。これにより、手作業でのコピー作成にかかる時間や手間を大幅に削減することができます。
     
  5. 安全な保管
    図面管理ソフトはセキュリティ機能が充実している場合が多く、パスワードによるアクセス制限や権限制御などの機能が実装されています。これにより不正アクセスや紛失、消失といった不測の事態を事前に防ぐことができます。
     

以上のように図面管理ソフトを利用することは図面の効率的な管理につながります。ソフトについては様々な選択肢があるため自社のニーズに合わせたソフトを選択することが大切です。

図面の関連性を明確化する(WBSツールの使用)

図面の関連性を明確化しておくことで、修正が必要になったときに迅速に対応できます。具体的にはWBS(Work Breakdown Structure)ツールを利用することが挙げられます。WBSはプロジェクトマネジメントでよく用いられる方法で、大きなタスクを小さなタスクに分解してわかりやすくするものです。
どちらかというと図面を現在進行形で使用する場合の管理に優れています。

メリット

  1. 図面の論理的な分解
    WBSを活用することで、図面を論理的な構造に分解し、関連する図面の発見を容易にします。このため修正や更新の必要がある際に、関連する図面を迅速かつ正確に特定できます。
     
  2. タスクの割り当て
    WBSは図面からタスクを抽出することができます。このためタスクを個別に割り当て、パフォーマンスや進捗の追跡、ステークホルダーへの進捗の報告などを簡単に行えます。
     
  3. タスクのスケジューリング
    WBSはタスクマネジメントにおける重要な工程であるタスクのスケジューリングに役立ちます。タスクに必要な時間とリソースを割り当て、図面作成の期限を設定することができます。またタスクに優先順位をつけることもできます。
     
  4. プロジェクトの実施状況の可視化
    WBSはプロジェクトの進捗状況を可視化するための重要な手段です。個々のタスクの進捗状況を追うことができるため現状把握をすることが簡単です。
     

紙図面を効率的に管理するために検討する内容と必要な処理

ここまで紙図面を効率的に管理するための3つの方法をご紹介しました。それでは自社の保管についてはどの方法があっているのか、またその保管方法を選択する際に必要な処理は何か説明していきます。

紙図面を効率的に保管するために検討する内容

まずは図面を保管する目的を整理する必要があります。整理する内容としては大きく分けると2つ、①頻繁に図面を編集するかどうか②図面使用時にあわせてプロジェクト管理が必要かどうかです。

  1. ほとんど編集には使用しない⇒電子化
    閲覧用やバックアップ、または遠い将来編集する可能性がある程度でほとんど編集利用しない場合にはPDF等の電子化での保管がおすすめです。3つの選択肢の中で紙図面からの変換時間や費用が一番抑えられます。
     
  2. 頻繁に図面編集に使用、プロジェクト管理の必要は無し⇒図面管理ソフト
    保管している図面を修正したり、過去の図面データをコピーして新しく利用したりする頻度が高い場合には図面管理ソフトの活用、紙図面を図面管理ソフトで使用できるCADデータに変換することがおすすめです。
    紙図面を使用する際に都度CADデータに変換してから作業を進める場合に比べ、CADデータに変換されている図面から作業を進められるため、紙図面の検索、データへの変換時間が大幅に削減できます。
     
  3. 頻繫に図面編集に使用、プロジェクト管理も必要⇒WBS
    図面を扱う際のプロジェクトが比較的大規模でかかわる人数が多かったり、タスクが複雑で合ったりする場合にはWBSツールの活用がおすすめです。
    WBSツール自体は、図面の変換自体はPDF等の編集できないものとCADデータの編集できるものどちらでも使用することが可能な場合が多いです。一方で図面から読み取れる情報量や更新の可否を踏まえるとCADデータへ変換を行いWBSツールへ反映する方がおすすめです。
     

保管方法に必要な処理方法

前段でも少し触れていますが、それぞれの保管方法に必要な処理は下記の通りです。

  1. 電子化の場合
    紙図面を電子化するには、スキャンや撮影などの手段を使用することが一般的です。

    手順の一例:
    ①紙図面を清潔にし、折り目やシワを伸ばし、必要に応じて補修します。
    ②スキャナまたはカメラを使用して、図面を高品質で撮影します。できるだけクリアで、ぼんやりした画像にならないように最大限注意してください。
    ③必要に応じて、図面のサイズ、解像度、およびファイル形式を調整します。図面が大きすぎる場合は、複数の画像に分割することができます。
    ④ファイル名に適切な図面名を付けて、保存します。
     
  2. 図面管理ツールの場合
    紙図面を図面管理ツールで管理する場合、CADデータに変換する必要があります。
    紙図面をCADデータに変換する方法の選択肢は主に3つあります。

    ①スキャンまたは画像にした図面から、手動でCADデータに起こしていく。
    ②スキャンまたは画像にした図面からソフトの機能を使用して自動でCADデータに起こしていく。
    ③CADデータに変換する作業を代行している会社へ外注する
     
    ①は時間と人手がかかることがデメリットです。一方で図面理解につながるため、新人教育や理解しながら修正箇所の把握、修正まで一人で行いたい場合には向いているかもしれません。
    ②は①に比べ時間を削減することができます。一方で自動変換には限界があるため人の手で書かれた文字の判別やレイヤー分け対応が不十分である可能性もあり、必ず人が検品、修正を行う必要があります。
    ③CADデータに変換する外注費が発生するため、自社内で変換した場合の労務費と比較検討する必要があります。一方で社内で人手を割く必要がなかったり、自社で行う場合より納期が短くなったりする場合も多く、結果的に費用も抑えられる場合もあります。
     
  3. WBSツールの場合
    WBSツールの場合、PDF等のデータとCADデータどちらでも使用可能なことがあります。
    PDF等のデータの場合、スキャンや写真撮影等で簡単に変換できるためすぐに使用できるというメリットがあります。一方でCADデータを使用した場合よりも情報量が少なく、修正や更新が困難というデメリットもあります。
    プロジェクトの目的や要件に基づいてどちらのデータを使用するか決定し、紙図面の処理を行う必要があります。

まとめ

いかがでしたか。自社にあった紙図面の効率的な保管管理方法が見つかりましたか。

まとめると以下のようになります。

  • 紙図面を効率的に保管するには主に①電子化する②図面保管ツールを使用する③WBSツールを使用するの3つあります
  • どの方法で保管するかは主に①頻繁に図面を編集するかどうか②図面使用時にあわせてプロジェクト管理が必要かどうかの2つを考慮し考える
  • 電子化する場合はPDF等へ変換する必要がある
  • 図面保管ツールやWBSツールを使用する場合はCADデータに変換する必要がある

本記事が御社にとって効率的な紙図面の保管方法の見直しの参考につながれば幸いです。

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注1)上記はあくまで料金目安です。実際の金額はお見積書でご確認ください。
注2)作業着手後、お客様都合による修正や変更が発生した場合には、別途費用が必要です。

お見積りは無料です。ぜひ紙図面からCADデータへ変換する必要がある場合にはご依頼ください。